今年の春の和モノづくりでは、ウールに魔法をかけてチクチク感をおさえたトップスを作りましたが、今回はまた別の魔法を匠たちにかけてもらい、ウールの別の顔を引き出してもらっています。「梨地のウールカーディガン」と名前にもなっている梨地とは、セミジャカード機を使い、複雑な編み組織によってランダムなシボ感を出し、細かい凹凸感のある風合いに仕上げた生地のことで、梨の皮のようにざらざらしているのが語源のようです。今回60番単糸と70番双糸の2種類の糸を使うことで、より凹凸感を引き出してもらいました。ちりめんのような表情で表面に細かい凹凸があるので、肌に触れる面積が少なく、ベタつきにくいドライな肌ざわりが特長。これからの時期のカーディガンにはもってこいの生地なのです。素肌に触れてもチクチクしないようにバンデーラ加工もほどこしました。生地の編み立ては岐阜県にある『永良ニット』さん、バンデーラ加工は春に取材させてもらった『艶金』さんに、縫製は福井県の『ジャパングローブ』さんにお願いしています。