-タケナカのこれ思てんねん。-
第7回『ゴシップについて思てんねん』

こんにちは。
ことば部部員のタケナカと申します。

今年で二十代も折り返し地点にきました。昔から読書が好きで、基本的にどんな本も読みますがテーマが重ための本が好きです。
細かいことが気になり、つい言い過ぎて母から小姑と呼ばれた事があります。

こんな私が普段うっすら思っているあれやこれを徒然に書くエッセイ「タケナカのこれ思てんねん。」
毒にも薬にもならないけど「なるほどなぁ」となるかもしれない、超プラシーボなエッセイです。


募集しているみなさんの「思てんねん」なこと、今回もたくさんの投稿をありがとうございます。その中で気になったコメントをご紹介。

ももちゅろすさん
「職場のイヤな噂話を聞くと一気にやる気が無くなる。「あの人ってこんな人なんだ…」などとフィルター(噂話)をかけて物事をみてしまう。百聞は一見にしかず、とは思っているのに。」

第7回はゴシップについて僕の思うことを。
今回もひとつ、お手柔らかにどうぞ。


メディア王に憧れて……

この方は社内の噂話を聞いてしまうと、うんざりした気持ちになってしまうとのこと。これ、とっても素晴らしくないですか!? 他人のゴシップを必死に嗅ぎ回って、「今日もええネタが入ったわい」とほくそ笑んでいる私からしたら驚きの投稿だ。(グングンと私の株が下がる音がする!)
三途の川を渡ればこちらは悲惨。皆がニコニコしながら、いかに生き馬の目を抜くかばかりに注力しているような、明るく楽しいディストピア。あなたはこのままで大丈夫。どうかその川は渡らず、その曇りなき眼で今を生きてください。

小学生の時のある日、下校時に同じクラスの女の子から相談を受けた。「同じ学年の1軍の女子たちがクリスマス会で大喧嘩をしたらしい」とのこと。相談というかほぼリークだ。誰にも言わないでねと釘を刺されたのでこちらは必死に黙っていたのに、気づけば学年中が周知の事実。(小学生ならではの口の軽さ!)火の粉が降らぬよう、誰も触れずに気遣って過ごしていた。
向上心のある人間なら、小学生の頃から大きなネタを使って下剋上をしていくのだろう。ボーッと生きていたが故にビッグコンテンツを上手に活かすこともできず、それを使うという頭もなかった。手腕を振るって情報網を巡らせれば、世が世ならメディア王として君臨できたかもしれないのに……。どうやらゴシップは人を動かすらしいと気づいたのはあの頃からだった。(1軍女子たちは翌月には仲直りしてた。なんじゃそら)

人はゴシップの魔力に抗えない。だから不倫や浮気、怪しいお金や交流などのニュースが飛び交うし、ゴシップを追うために記者たちがスターの後を追いかける。〇〇砲なんて言葉も流行ったが、今はその波がSNSにやって来ている。
終わりのない嘲笑と恨みのイタチごっこはいつまでも続く。ジャーナリズムとスリルというくだらない首輪と鎖はなるたけ早く断ち切るべきなのだが、気づけばチラリと覗いては噂してしまっている。一度人間の味を知ってしまった動物は、それ以降は人しか食べなくなってしまう。他人のナニは蜜の味。味わってしまったが最後、脳がその旨みを学ぶ前に一刻も早く距離を取るしかあるまい。

色眼鏡を受け入れる

投稿に戻ろう。噂話を聞いてしまったがためにその人をフィルターで見てしまうことに悩んでいるそうだが、人はハナから色眼鏡しかかけていないのではないだろうか?
例えば、男性/女性は……といった大きなものから、メガネ=冷静で真面目など見た目に関するもの、果てには血液型やタイプ診断系まで。我々はフラットに見ているようで実はかなり色眼鏡をかけているし、フィルタリングすることが大好きだ。さらに「自分だけが裸眼で見ていて、私以外はみんな色眼鏡をかけている」と思い込む。だから己が正しいと勘違いしてしまうのだろう。

噂話を聞いてしまったとき、その色眼鏡を無理に外さず受け入れてみるというのはどうだろうか。寧ろフィルター越しに相手を観察して、接触しに行くのだ。
噂通りの人間だったら「これが例のイヤな部分ですか!そら、噂もされますわナ!」と心の内で笑えばいいし、そうでなかったら「えげつない噂のクセして、いいヤツなんかい!」とギャップを楽しんでしまう。
所詮は職場内での関係だ。会社を出れば会う必要もないのだから、肩肘張って四角四面に受け取らず斜に構えてるほうが案外楽ではなかろうか。

クリーン化社会が進んだ今、少しでも汚れがあれば真っ黒と判断される。ただ、人間というものはもっとずっと複雑で濁っているし、社会も白黒二極化できるほどカンタンなものではないはずだ。「水清ければ魚住まず」という言葉があるように、この複雑な濁りやうねりをゆとりや息抜きへと変換しているのが噂やゴシップなのかもしれない。(これで少しは大目に見てもらえませんでしょうか、ね?)

ここまで悟ったようなことを書いたものの、「あの話聞いた?」と言われたら私は間違いなく「なになに……!?」と食いつくだろう。
人間の業とはかくも深きものである。


好きと嫌いとマイルール、自我と自意識にがんじがらめのぐるぐる人生。
そんな中で普段思っていることをポツポツと書いていきます。

ぜひ、あなたの普段思っているけどなかなか言えないなあ、なことも教えて下さい。
ご投稿はこちらから。
(「タケナカのあれ気になるねん。」今回はお休みです!)

次回の「タケナカのこれ思てんねん。」もどうぞお楽しみに。

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